コンサルの中途面接ではフェルミ推定やケース面接があることは知っていますが、それ以外にどのような質問をされますか?
これまで経験した業務・プロジェクトや、志望動機に関する質問はどの面接でもほぼ確実に問われ、かつ深堀されます。私の体験や同僚からヒアリングした内容から、総合系ファームの中途面接での質問事例を紹介します。
コンサルの中途面接では、フェルミ・ケース等の特殊な面接が実施され、そこでの受け答えが面接の合否を左右しますが、それ以外の質問も出されます。(以下では、『一般質問』と呼びます)
フェルミ・ケースも重要ですが、一般質問への回答が悪ければ不採用になるので、一般質問への対策も決して怠ってはいけません。
従って、想定される一般質問を知り、その回答方針を練ることは必要です。
ただ、知人にファーム在籍者・出身者がいない、或いはコンサル特化型のエージェントを利用していない場合、コンサルの面接内容を知ることは困難だと思います。
この記事では、Big4(デロイト・PwC・EYSC・KPMG)やアクセンチュア、アビームなど、大手総合系コンサルへの転職を考えている方を対象に、これらのファームの面接事例を紹介します。
これまでの職歴や、現職で携わった業務・プロジェクトに関する質問
志望動機と同様に、一般質問で重点的に聞かれる質問が、これまでの職歴、現職で携わった業務・プロジェクトに関する質問です。
コンサル未経験者は現職の業務内容、また社内プロジェクトの経験があれば、その内容について問われます。
コンサル経験者はこれまで経験してきたプロジェクトの内容が問われます。
業務・プロジェクトに関する質問は、自身の枠割、成功体験、困難だった経験、どのように成功に導いたか、何が成功のポイントだったか、どのように困難を乗り越えたかなど深堀して質問されるので、十分な準備が必要です。
また30代前半など社会人経験をある程度積んでいれば、後輩の指導経験やリーダー経験など、マネジメント関連についても聞かれることがあります。
- 現職での業務内容
- 前職から現職への転職理由
- これまでのプロジェクトでの成功体験
- 前職や現職での成功体験
- これまでのプロジェクトで担った役割
- 自身でプロジェクトを推進・完了させたことがあるか
- これまでのプロジェクトでどのような難しさがあり、どのように乗り越えてきたか
- 今のプロジェクトで何が困難だったか
- 今のプロジェクトでの肝は何だったか
- これまで色々なプロジェクトで困難だったこと
- 後輩の指導経験の有無 など
志望動機に関する質問
志望動機も重点的に聞かれる質問です。
志望動機そのものだけでなく、現職では実現できない理由など、自身のキャリアを実現するうえでコンサル転職が最適手段であることも回答できることが必要です。
また志望動機は、自身の経験に基づいたオリジナリティのある内容だと、より説得力が増します。
詳しくは以下記事で紹介していますので、参照頂ければと思います。
- 自社を志望する理由
- 同業他社と比べて、自社を志望する理由
- 自社と〇〇社ならどちらを志望するか
- 他社と比較した自社のイメージ
- この部門・ユニットを志望した理由(※これまで経験してきた業界・領域以外を志望する場合)
- (志望動機に対して)現職では実現できないか、現職で実現しようと努力したか など
自身に関する質問
コンサルファームも事業会社と同様に営利団体なので、応募者がどのように自社に貢献してくれそうかは、面接で確認されます。
また資格を保有している場合、その取得理由を問われることがあるので、職務経歴書に資格を記載する場合、コンサルに活かせる資格に絞って記載する方がよいです。
また、コンサルワークではクライアント企業や社内の多くのメンバーを巻き込んでプロジェクトを進めていくので、コミュニケーションに不便はないかも面接で問われることがあります。
積極的に他者とコミュニケーションをとって職務を遂行してきたことをアピールできるとよいでしょう。
- 自分の強み、セールスポイント
- 自社に入社出来たら、どのような貢献ができるか
- (資格を保有している場合)資格の取得理由
- コミュニケーションは積極的に取るか など
コンサルとしての今後のキャリアに関する質問
面接官も応募者がどのようなプロジェクトにアサインできそうかイメージしながら面接しており、応募者とのミスマッチを防ぐため、希望するプロジェクトや職務内容について質問します。
一方で事業会社と同様、必ずしも希望プロジェクトにアサインされるとは限らないので、希望は伝えつつも、希望と異なるプロジェクトでも精一杯取り組む決意があることもアピールできるとよいでしょう。
- どのようなプロジェクトに携わりたいか
- 必ずしも希望するプロジェクトにアサインになるとは限らないが、問題ないか
- コンサルタントとして、どのような将来像を考えているか など
グローバル案件や英語力に関する質問
総合系ファームでは余程のことがない限り、英語で面接されることはありません。
しかし程度の差はありますが、どのファームもグローバルプロジェクトは一定数存在するので、英語に関する質問もされる可能性があります。
特にアクセンチュア等の外資系ファームでは、英語力に関する質問はあると思っておいた方がよいです。
英語力に関しては、単に問題ない旨だけを回答するのでなく、英語での具体的な職務経験もセットで回答できると、面接官からの納得を得ることができます。
- 英語でのコミュニケーションに抵抗はないか
- 社内会議やコミュニケーションは英語が多いが問題ないか
- グローバル案件に興味あるか
- グローバル案件も多いが、英語はどうか など
ITリテラシーに関する質問
昨今、どのコンサルファームやプロジェクトでも、ITは切っても切り離せないテーマとなっています。
他の一般質問と比較して頻度は多くはないですが、ITに関するスキルやバックグラウンド、志向は問われることがありますので、回答できるように準備しておくと無難です。
- 興味のあるシステムはあるか
- これまで、どのようなシステムを扱ってきたか
- システム開発に携わることは問題ないか など
入社までや入社後の希望に関する質問
深堀される質問ではありませんが、入社可能時期や入社後の希望年収・ランク等も、主に面接後半で問われる質問です。
基本的に素直に答えればよいですが、あまりに現状と乖離する回答はNGです。
また入社可能時期は、オファー受領後に面接での回答内容と大きなずれが生じないよう、面接前にある程度見積もっておくことが重要です。
- 希望年収及び最低限ほしい年収
- 希望するランク(コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャーなど)
- 入社可能時期 など
この記事で紹介する内容は以上です。
少しでも参考になれば、幸いです。