私は今事業会社に在籍していますが、コンサルへの転職を考えています。でも未経験でコンサルに転職するととてもつらいと聞いたことがあり、自分でもやっていけるか不安です。
未経験だとコンサルの働き方がイメージしにくく、転職後について不安を感じることがあると思います。未経験でコンサル転職するとつらい思いをするのか、事業会社から未経験でコンサルに転職した私の経験を踏まえて解説します。
未経験からコンサル転職で中途入社すると、つらい思いをするのか?
良くも悪くも、まずは事実を知ることが重要なので、未経験からのコンサル転職に関する実態を紹介します。
ここでは、以下内容について説明します。
- 未経験からコンサル転職への中途入社で、つらさを感じるのは事実
- なぜつらく感じるのか?つらく感じる要因とは?
- つらく感じるが、手厚いサポートもある
未経験からコンサルへの中途入社で、つらさを感じるのは事実
結論から言うと、未経験でコンサルに転職すると、多くの場合はつらい思いをします。(稀に例外はあります)
また人によって、つらいと感じる内容や期間は異なります。
一方で、コンサル転職すると、この先ずっとつらい思いをするかと言えば、そうではありません。
必要なスキルが身につき、仕事の進め方に慣れ、徐々に成果を上げられるようになると、つらい思いより遣り甲斐の方が大きくなります。
従って、コンサル転職に対して、過度に不安を感じる必要はありません。
なぜつらく感じるのか?つらく感じる要因とは?
では、何に対してつらいと感じるのでしょうか?
人によって異なりますが、入社してまだ日が浅い段階では、以下が例として挙げられます。
- 上司やクライアントに納得してもらえるようなアウトプットが出せず、何度もダメ出しされる
- 周囲に優秀な人が多く、自分が劣っているように感じる
- 事業会社と比較して昇格スピードが速い為、自分と同年代や自分より若い世代が上司になる場合がある
- 事業会社のように所与のプロセスに則って仕事を進めるのでなく、自分で仕事の進め方を考える必要がある
- プロジェクトが変わる度に、クライアントの業務や用語、関連する専門知識など、大量の情報をインプットする必要がある
- 長時間労働になりやすく、深夜や土日も働かざるをえない場合がある
元も子もありませんが、上記を解消する方法は、結局は時間をかけてスキルやノウハウを身に着けることが一番です。
いま上層部にいる方々も、駆け出しの頃は上記のような内容でつらい思いをし、それでも乗り越えてきたので、地道にスキルやノウハウを身に着ければ、つらさを克服していくことは可能です。
つらく感じるが、手厚いサポートもある
ファームにより違いはありますが、一時期前は中途入社者への研修体制が十分でなく、入社後は最低限の簡便な研修だけが実施され、その後はアサインまで放置されることがザラにあったように感じます。
一方で、現在はアサイン前やアサイン後でも、中途入社者への研修体制は随分と整ってきており、部下の成長をサポートしていく仕組みやカルチャーの醸成に取り組んでいます。
当然ながら受身姿勢ではダメですが、能動的に学んでいく姿勢を持っていれば、十分に成長を後押ししてもらうことが出来ます。
コンサル転職後に、出来る限りつらい思いをしない為の対策
とは言え、つらい思いは出来る限り回避したいと思うことも、ごく自然なことです。
既に述べた通り、つらい思いを解消するにはコンサル特有のスキルやノウハウを身に着けることが王道ですが、一方でそれらを身に着けるのも、それなりに時間を要します。
ここでは、それ以外の方法で、コンサル転職後につらい思いを極力回避したり緩和する方法を紹介します。
主な方法としては以下が挙げられます。
- 周りの人に相談する
- 入社前にコンサル業界の実態を理解しておく
- 転職前にコンサルに必要な基礎スキルを身に着けておく
周りの人に相談する
転職後につらい思いに遭遇した際に、自分の中で溜め込まず、周りの人に相談することはお勧めです。
今、現場で高いパフォーマンスを出している人も、駆け出しの頃につらさを経験をした人は少なくありません。
そういうことを知れると、つらい思いをしている中でもモチベーション向上に繋がりますし、つらさをどのように乗り越えたか、どのようにスキル向上したかなど、有益なアドバイスをもらえる可能性もあります。
昨今は、メンター制度やコーチ制度など相談しやすい環境も整備されてきていますし、コンサルタントは基本的に相談に乗ることが好きな人種なので、気兼ねなく相談することでつらい思いを緩和することができます。
入社前にコンサル業界の実態を理解しておく
コンサル業界の働き方やカルチャーといった実態を入社前に理解しておくことも効果的です。
それらを理解し、予め心の準備をしておくことで、つらい思いに遭遇しても「そういうものだ」と割り切ることができ、つらい思いを緩和することが出来ます。
コンサル業界の実態を知るには現役コンサルと会話することが一番ですが、現役コンサルとのコネクションが無い場合は、コンサル業界に詳しい転職エージェントに聞くのがよいでしょう。
特にカルチャーはファームによって異なりますので、転職エージェントに相談することで、コンサル業界の働き方に加え、自分がどのファームのカルチャーにフィットしているかについても、客観的なアドバイスをもらえます。
コンサル業界に詳しい転職エージェントはこちら
転職前にコンサルに必要な基礎スキルを身に着けておく
コンサル特有のスキルやノウハウ、さらに仕事の進め方は、コンサルの実務経験を通じてこそ養われます。
しかし、そのベースとなる基礎スキルはコンサルに転職する前から身に着けることは可能です。
例えば、ロジカルシンキング、仮説思考、ドキュメンテーション、プレゼンテーション、ファシリテーション等は、事業会社の実務でも必要なスキルですし、ノウハウ本も多く存在します。
従って、これらのスキルはコンサルでなくても、一定レベルへは引き上げることは可能です。
つらい思いをする際、その多くはコンサルとしてスキルが足りず価値発揮できないことに起因するので、コンサルへキャリアチェンジする準備として現職でこれらのスキルを身に着けておくことで、転職後につらい思いを回避できる可能性は高まります。
またこれらのスキルを活かし、現職で実績を重ねると、コンサルへ転職できる可能性も各段に向上します。
つらい思いをしてでも、コンサル転職をするべきか?
個々人のキャリア目標や価値観にもよるので、一概に転職すべきとは言えませんが、少なくとも私は、つらい思いをしてでもコンサルに転職してよかったと思っています。
理由は様々ありますが、つらい経験を乗り越えたことで自信がついたことが、特に挙げられるかと思います。
つらくても何とか喰らいついてきた経験や、つらい中で身に着けたスキルやノウハウが、現在のクライアントへの価値提供に活かせていることが、自分への自信に繋がっています。
たとえ何があっても怖くないというか、大抵のことはなんとかなると、どっしりと構えることができるようになりました。
もちろん向き・不向きがありますし、不向きにも関わらずつらい思いを無理に耐えて精神をすり減らすのも健康に良くないので、万人に当てはまるとは思っていません。
不向きであれば避けることも、立派な自己防衛です。
ただ、目標とするキャリア像があり、それを実現する上でコンサルというキャリアが最適だと考えるのであれば、つらい思いをする可能性はありつつも、それだけの理由でコンサル転職を諦めることは勿体ないと思います。
そのつらさは永続的に続くものでなく、あくまで一過性のものですし、それを乗り越えた先にはまた別の世界が広がっているので。
この記事で紹介する内容は以上です。
少しでも参考になれば、幸いです。