資料作成における目的設定の重要性

資料作成

以下の記事で、資料作成の1つ目の原則として、その資料によって達成するべき目的を明確化することを説明しました。

本記事では、資料作成においてどのような観点から目的を設定すればよいか、その目的に応じて、どのように資料構成を設計すればよいかについて解説します。

この記事は以下の方を対象にしています
  • 企画書・稟議書・報告書等のビジネス資料の作成や、コンサルタントなどのプロフェッショナルサービスに従事するビジネスパーソン
  • パワポやExcelは操作できるが、資料作成に苦手意識があり、資料作成スキルを高めたいビジネスパーソン

資料作成の目的を明確化する

皆さんは、何のために書かれた資料か、何がポイントかが資料に明記されておらず、ただ情報が羅列されただけの資料を読まされた経験はないでしょうか?

もしそのような経験があれば、その資料の内容を理解するために、読み込む時間を要したり、読み込むことに苦痛を感じたりしなかったでしょうか?

また自身が資料作成者として、資料のレビュワーやプレゼン相手から、「目的は何なのか?」とか「何がポイントなのか?」などといった指摘をされた経験はないでしょうか?

資料の読み手に、内容をスッと理解させる為には、まず「何のための資料か」を明確化し、資料の冒頭に明記する必要があります。(複数章で構成され、各章で目的が異なる場合は、章の冒頭に明記)

資料作成目的は色々ありますが、ビジネスで資料を作成する代表的な目的として、以下の例が挙げられます。

  • 情報共有することが目的
  • 議論することが目的
  • 提案、及び意思決定させることが目的

まずは上記のように、何を目的とした資料かについて明確化することが第1歩です。

資料の目的を明確化できると、次はその目的を達成する為の資料構成を設計します
(逆に言えば、適切な資料構成を設計する為にも、資料作成目的の明確化が必要です)

例えば、情報共有することが目的であれば、詳細情報を羅列するのではなく、まず資料の冒頭に、読み手が理解するべきポイントを明記します。本文中にも重要なポイントは強調して表示することも効果的です。

  

議論することが目的であれば、各論に入る前に、まず資料の冒頭に議論する項目とその全体像を示します。そして後続のページで各論と全体像の関連を示します

  

提案と、それに伴い意思決定させることが目的であれば、冒頭で何に対する提案かを示したうえで、例えばPREP法など、相手の合意を引き出す構成とします

※PREP法とは以下の流れで伝える方法で、各項目の頭文字をとったもの

P = Point(結論)

R = Reason(理由)

E = Example(具体例)

P = Point(結論の繰り返し)

このように、まずは資料作成の目的を明確化し、その目的を達成する為の資料構成を設計していくことが重要です。

資料の読み手を明確化する

資料構成を設計していくうえで、その資料は”誰“に対する資料かに関しても明確化が必要です

何故なら、資料の読み手によって、知りたい内容、前提知識、更に資料構成の好みが異なる為です。

『知りたい内容』について、情報共有目的で資料作成する為に伝えるべきポイントを整理するにしても、読み手の役職や所属部門等によって知りたいポイントは異なります

例えば、営業報告書を作る場合、資料の主な読み手が営業部門やマーケティング部門であれば、訪問先顧客や顧客への販売価格等、設計部門であれば要求仕様や要求品質基準等が知りたいポイントとして挙げられると思います。

いずれにしても、資料の読み手を踏まえ、その読み手が何に関心があるかをイメージしながら資料構成を設計することが重要です

『前提知識』について、読み手が、その資料のテーマに関してどの程度の前提知識を持っているか把握することも重要です

その前提知識の有無により、冒頭で前提知識の説明ページを設けるか、あるいは最初から本題に入るか等の資料構成も異なるためです。

とは言え、資料の読み手に直接確認しない限り、読み手が前提知識を持っているかを正確に把握することは難しいでしょう。

従って、資料のテーマに対して読み手が、初見の可能性がある/ない、のどちらと考え得るかによって、資料構成やプレゼンでの説明方法を調整することがよいでしょう。

初見の可能性がある場合は、冒頭に前提知識の説明ページを設けておき、プレゼン時に前提知識の説明要否を確認し、必要であれば説明する、不要であれば割愛する、というように対応すれば問題ありません。

このようにすることで、資料の本題に入るにあたって、読み手も同じ目線を持たせることができ、読み手に理解してもらえるようになります。

『資料構成の好み』について、読み手によって、トップダウン型/ボトムアップ型のどちらの論理構成を好むかが分かれるため、資料構成を設計する上でも、読み手が好む論理構成を把握することが重要です

トップダウン型:冒頭で結論を示し、後続ページで詳細情報や根拠を提示

ボトムアップ型:冒頭から詳細情報や根拠を順番に示し、最後に結論を提示

どちらの論理構成を好むかは人によって異なりますが、私の経験上は、管理職などマネジメント層はトップダウン型実務担当者など現場スタッフ層はボトムアップ型で説明する方が、資料内容を理解され易い傾向があります。

本記事のまとめ

資料の目的や読み手を明確化すること重要性と、その明確化に伴う資料構成について説明してきました。

『5W1H』で表すと、資料作成においては、まずWhy(目的)、What(目的を踏まえたポイント・論点など)、Who(読み手)を考え、その内容に基づいてHow(資料構成)を考えていくイメージです。

この記事が、皆さまの資料作成スキル向上の一助になれば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました